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当ページでは、日高市を中心とした地域情報を掲載。グループ・個人の取り組みのほか、評判のレストラン、ギャラリー、食材メーカー、工房、農園、文化財、自然、祭りなどをハウスアップ流に紹介していきます。

 

 

[飯能市小瀬戸](2010年4月26日更新)


有間渓谷の思い出。
 
心に刻まれている、ふるさとの景色。
「さわらびの湯(飯能市)」は、日帰り温泉施設として親しまれていますが、その高台の下に集落があったことをご存知の方は少ないのではないでしょうか。有間ダムに関する県のホームページには、「水没移転家屋はありませんでした」と書かれてありますが、残土の埋め立て地として必要、ダム直下にあたり危険という理由により、河又地区45戸のうちの13戸が移転したという歴史があります。
今回取材をさせていただいた横田行弘さんも、そのうちの一人。ダム建設にあたり7歳から32年間暮らした家から移転したそうです。「私は30年程度なのですが、13戸のうちには鎌倉時代からの先祖伝来の家もあって、生まれ育った故郷から出ることに対し、複雑な思いを抱いていた方々もいらっしゃったかもしれません」と横田さんはいいます。
横田さんご自身も、幼少から暮らした場所ですから、思い出は山ほどあります。その頃はどこの地区の子どももそうであったかもしれませんが、学校から帰ると、毎日日の暮れるまで遊んで歩いた・・・ かくれんぼや相撲などの定番の遊びのほか、山の中にたてた小屋に泊ったり、神社の掃除をしたり、冬は《火の用心》夜回りをしたことなどが思い出されるといいます。それらを上級生を中心とした子どもたちだけで計画してやったというのですから、昔の子どもは随分たくましかったようです。
 

河又地区の風景
河又地区の風景

渓谷入口付近
渓谷入口付近の村道を行く、 奥様・  
輝子さんと子どもたち          

白谷沢への入口
有間渓谷、白谷沢への入口、右は有間川

山里の風景
親戚の方と山里の風景

 

齢を重ねると、余計になつかしく思える。
河又地区は、入間川と有間川が合流するポイントにあります。その河又から上流に4km程続く有間渓谷の辺りが、ダムが建設された箇所。谷が深く、大きな岩が点在しているような風光明美な場所だったそうです。「山から流れてくる水は澄み、同じ川でも有間川からの水は冷たかった」といいます。飲んでも平気な清らかな水で、魚を取ったり、泳いだり、川に因んだ思い出は、特に印象深く残っているとのこと。有間渓谷沿いに国際興業が経営していた山小屋があったことも、鮮明に覚えているそうです。現在の横田さんのお住まいの近くにある「吾妻峡にも似てなくはない」といいますが、どんな風景だったのか、その頃に戻って見てみたい気がします。
このように横田さんにとって、河又の周辺は様々な思い出が詰まった空間。そこに行くだけで、なつかしさでホッとするといいます。一方、ダム建設による移転がなかった地域の皆さんと別れ、自分は出てしまった後、「何となく足が遠のいていた」とも。それが数年前、名栗村と飯能市の合併で同じ市域となったことにより、「今再び近しいものに感じている」そうです。
当地を離れて30年以上が経過している横田さんですが、元気に遊びまわった子どもの頃の名栗での大切な記憶は心の中に残してあります。




 

「里親制度」

誰にも必要な心のふるさと。
横田さんご夫妻は昭和49年から里親制度に登録し、これまでに8人の子どもの養育をしてこられたそうです。子どもには、あたたかく迎えてくれる家庭と愛情が欠かせません。「里親を続けるには、どんなことがあっても愛し続ける努力と忍耐が必要ですが、子どもの成長とともに親子の絆も深まり、血のつながりを超えた豊かな関係を結ぶことができる。それが何物にも代えられない」といいます。

里親制度とは
両親の病気、家出、離婚など様々な理由により家庭で養育できない、あるいは保護者の不適切な養育のため家庭で暮らせない子どもたちを、保護者に代って一時的または長期的に温かい愛情と家庭的雰囲気の中で育てる制度をいいます。

里親には、養育里親、養子縁組里親、短期里親、専門里親、親族里親があります。子どもへの虐待などが社会問題化する中にあって、里親に対する理解と関心が求められています。

★当店(有限会社ハウスアップ)では「埼玉県児童福祉施設等環境改善事業費補助金」の活用による、横田邸のリフォーム工事を実施させていただきました。

★私(鯉沼)自身も、有間渓谷のすばらしい風景はよく覚えています。横田様で仕事をさせていただいた際、河又集落のお話を聞き、今回紹介させていただくこととしました。



 

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